GUND(ガンド)は100年以上にわたり世界中から評価されているアメリカの老舗ぬいぐるみメーカーです。
品質の向上と革新を求め続けた、GUNDの挑戦の軌跡をブランドロゴの変遷と共にご紹介します。
- 1898年(明治32年) GUNDスタート
- 1912年(大正元年) デザインとメカニズムの基盤を確立
- 1922年(大正11年) ファクトリーとオフィス
- 1925年(大正14年) アドルフ・ガンド氏の退任
- 1930年(昭和5年) ドラッグストアのウィンドウに登場したかわいこちゃん
- 1945年(昭和20年) 抱きしめたくなる丸いデザイン
- 1963年(昭和38年) 会社の急成長とキャラクター製品
- 1972年(昭和47年)PANDA-MANIA アメリカのパンダブーム
- 1980年(昭和55年) Gotta Gotta GUND
- 1991年(平成3年) 今に繋がるふわふわで柔らかい抱き心地のぬいぐるみ
- 1998年(平成10年) GUND100周年のチャリティーイベント
- 2008年(平成20年) Enescoブランドのファミリーに加入
- 2017年(平成29年) SNSを活用したチャリティー活動 #HowDoYouHug
1898年(明治32年) GUNDスタート
アメリカで最も古いぬいぐるみメーカーであるGUND (ガンド)。
GUNDは、1898年にAdolf Gund (アドルフ・ガンド)氏によってニューヨークに設立されました。
当時の会社名は「Gund Manufacturing Company」
1900年初頭のテディベアブーム
GUNDは1900年初頭にテディベアを製造した企業の1つでした。
元祖テディベアで有名なドイツのシュタイフ社は、1902年に世界で最初のテディベアを開発し、翌年にはアメリカ人バイヤーを介してテディベアブームが巻き起こります。
そんな時代のブームをいち早く取り入れたのです。
100年以上にわたり、製品の品質と革新性で世界的に認められている最高のぬいぐるみ企業です。
1912年(大正元年) デザインとメカニズムの基盤を確立
アドルフ・ガンド氏は早い段階で革新的なデザインの基盤を確立しました。
そして、GUNDの作品に命を吹き込む大事な要素である、おもちゃの仕掛けと構造の特許を取得しました。
1922年(大正11年) ファクトリーとオフィス
GUNDの最初の製品はニューヨーク3番街のブロードウェーにある工場で生産されました。
1922年までに、オフィスをイースト・ナインス・ストリートに構えました。
1925年(大正14年) アドルフ・ガンド氏の退任
アドルフ・ガンド氏の退任後は、GUNDの従業員として長年活躍してきたJacob Swedlin(ジェイコブ・スウェドリン)氏が引き継ぎました。
スウェドリン家は以後40年に渡ってGUND社を経営しました。
1930年(昭和5年) ドラッグストアのウィンドウに登場したかわいこちゃん
1930年代のドラッグストアのショーウィンドウには「barking dogs」という犬のぬいぐるみと、当時一番人気アイテムだった「dressed bunnies」という服を着たウサギのぬいぐるみが飾られました。
1945年(昭和20年) 抱きしめたくなる丸いデザイン
この時代のアーミーデザインのぬいぐるみは、GUNDが軍事公債の購入を促進している製品を生産していた為です。
この時、4つの丸で構成されたユニークで新しいデザインが提案されます。
対照的な素材を使い合わせることで、思わず抱きしめたくなる製品が出来上がりました。
1963年(昭和38年) 会社の急成長とキャラクター製品
1950年代から1960年代にGUND社は急成長し続けました。
GUNDはハリウッド・スタジオから多くの人気キャラクターのライセンス製品を展開しました。
1972年(昭和47年)PANDA-MANIA アメリカのパンダブーム
この当時の代表 Herbert Raiffe(ハーバート・ライフ)氏は、動物のぬいぐるみを今までになかった外来種をモデルに取り入れてラインナップを拡大することにより、1970年代のGUNDを成功に導きました。
この成功の一例が1972年、ニクソン大統領が中国を訪問するのに合わせてパンダのぬいぐるみを販売し、アメリカ全土で「パンダマニア」というブームを巻き起こしたのです。
1980年(昭和55年) Gotta Gotta GUND
1980年に「Gotta Getta GUND (ガンドをゲットしなくっちゃ)」のキャッチフレーズでキャンペーン広告を打ち出します。
このキャッチフレーズは、現在もGUNDの広告やパッケージに大きく採用されています。
1991年(平成3年) 今に繋がるふわふわで柔らかい抱き心地のぬいぐるみ
当時の代表はHerbert Raiffe(ハーバート・ライフ)氏。
その妻で、ハーバート氏とともにGUND社を率いていたRita Sweden Raiffe(リタ・スウェーデン・ライフ)氏は、ぬいぐるみに「柔らかさ」を取り入れた人物として知られています。
彼女は、抱きしめたくなるような形状、詰め物の軽量化、より柔らかな布地、より優しいデザインを提唱し、業界に革命をもたらしました。
1991年には、乳幼児向けのソフトなライン KinderGUND(後のbabyGUND)を立ち上げました。
リタ氏はGUNDの象徴的なテディベア Snuffles (スナッフルズ)のデザインも手掛けました。
1998年(平成10年) GUND100周年のチャリティーイベント
GUNDは100周年を記念して、取引先、お客様、スタッフ、著名人、そして子供たちを巻き込んだ特別なチャリティーイベントを開催しました。
2008年(平成20年) Enescoブランドのファミリーに加入
現在、3代目社長のBruce Raiffe(ブルース・ライフ)氏が率いるGUNDは、Department56などのトップ企業とともに、Enescoブランドのファミリーに加わり、世界有数のギフトウェア企業となりました。
2017年(平成29年) SNSを活用したチャリティー活動 #HowDoYouHug
GUNDは、ソーシャルメディアを活用したチャリティープログラム「How Do You Hug」を開始しました。
GUNDのファンは、#HowDoYouHugのハッシュタグを使ってSNSで喜びのメッセージをシェアすることで参加できます。
メッセージがシェアされるごとに「Hug-O-Meter(ハグメーター)」が増えていき、その数が増えるごとに、GUNDは著名な慈善団体にぬいぐるみを寄付。
子供たちにハグできる喜びを提供します。
GUNDの社長であるブルース・ライフ氏はこう述べています。
GUNDでは、単なるぬいぐるみを作っているわけではありません。
GUND Launches "How Do You Hug" Charity Campaign
私たちは、あらゆる年齢層の人々に喜びと安らぎを与える特別な友達を作っています。
How Do You Hugキャンペーンは、ハグが持つ癒しの性質を称え、世界をよりハグしやすい場所にするという私たちの目標を推進するものです。
References : GUND History